【簿記3級】第11回 電子記録債権・電子記録債務

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これまでの講義では、商品売買の決済方法として現金取引と掛け取引を学びましたが、他に約束手形電子記録債権(債務)という決済方法も存在します。

今回の講義では、電子記録債権・電子記録債務による商品売買取引について確認していきましょう。

電子記録債権(債務)とは

電子記録債権とは、手形や売掛金の問題点を克服した新しい金銭債権です。

支払い側(債務者側)の立場からは電子記録債務と呼びます。

電子記録債権(債務)は、取引銀行を通じて電子債権記録機関の記録原簿に発生記録を行うことで、その権利義務が発生します。

【電子記録債権(債務)の発生イメージ】

※上図は債務者請求方式を前提に説明しています。

電子記録債権(債務)が発生したときの仕訳

それでは電子記録債権(債務)が発生したときの仕訳を、取引例を使って確認しましょう。

【取引例】
小早川は、植草さんに対する買掛金20,000円の支払いを電子債権記録機関で行うため、
取引銀行を通じて債務の発生記録を行いました。

このとき、債務者である小早川は以下のように仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
買掛金 20,000 電子記録債務 20,000

発生記録を行うことにより、債務者の小早川側に電子記録債務(負債)が発生し、代わりに買掛金(負債)が減少します。

そのため借方に買掛金20,000円を記入し、貸方に電子記録債務20,000円を記入します。

また、債権者である植草さんは以下のように仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
電子記録債権 20,000 売掛金 20,000

発生記録を行うことにより、債権者の植草さん側に電子記録債権(資産)が発生し、代わりに売掛金(資産)が減少します。

そのため借方に電子記録債権20,000円を記入し、貸方に売掛金20,000円を記入します。

 

電子記録債権(債務)が消滅したときの仕訳

最後に、電子記録債権(債務)が払込みにより消滅したときの仕訳を確認しましょう。

【取引例】
小早川は、植草さんに対する電子記録債務20,000円について、
取引銀行の当座預金口座から、植草さんの取引銀行の当座預金口座に払込みを行いました。

 

 

このとき、債務者である小早川は以下のように仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
電子記録債務 20,000 当座預金 20,000

植草さんの口座に仕入金額を払い込み、電子記録債務(負債)が消滅するため、借方に電子記録債務20,000円を記入します。

そして、仕入代金の払い込みにより当座預金(資産)が減少するため、貸方に当座預金20,000円を記入します。

また、債権者である植草さんは以下のように仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
当座預金 20,000 電子記録債権 20,000

売上金の払い込みにより、当座預金(資産)が増加するため、借方に当座預金20,000円を記入します。

それと同時に、電子記録債権(資産)が減少するため、貸方に電子記録債権20,000円を記入します。

 

まとめ

  • 【債務者側】電子記録債務が発生したときの仕訳
    借方 金額 貸方 金額
    買掛金 20,000 電子記録債務 20,000
  • 【債権者側】電子記録債権が発生したときの仕訳
    借方 金額 貸方 金額
    電子記録債権 20,000 売掛金 20,000
  • 【債務者側】電子記録債務が消滅したときの仕訳
    借方 金額 貸方 金額
    電子記録債務 20,000 当座預金 20,000
  • 【債権者側】電子記録債権が消滅したときの仕訳
    借方 金額 貸方 金額
    当座預金 20,000 電子記録債権 20,000

 

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