【簿記3級】第19回 その他の債権と債務 -差入保証金-

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前回の講義はコチラ→ 第18回 その他の債権と債務 -受取商品券-
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前回の講義と同様に、今回も簿記3級で出題される債権・債務について学習していきます。

簿記3級で出題される債権・債務

簿記3級で出題される債権・債務は以下の通りです。(2022年度の出題範囲に基づく)

  • 売掛金(クレジット売掛金)、買掛金
  • 受取手形、支払手形
  • 電子記録債権、電子記録債務
  • 貸付金、借入金
  • 手形貸付金、手形借入金
  • 未収入金、未払金
  • 前払金、前受金
  • 立替金、預り金
  • 仮払金、仮受金
  • 受取商品券
  • 差入保証金

今回の講義では、差入保証金について学習します。

差入保証金(さしいれほしょうきん)とは、取引や賃貸借契約に際して担保として支払う保証金や敷金のことをいいます。

例えば、会社が店舗物件を借りるときに、不動産会社に対して敷金を支払う場合があります。

敷金(しききん)とは、借主が部屋を損傷させたときに、原状回復費用として充てるために貸主が事前に預かるお金のことで、借主が家賃を滞納したときの担保としても使われます。

そのため、家賃も滞納せず、部屋をキレイに使って原状回復費用も発生させなかった場合には、支払った敷金は借主に変換されることになります。

以下では、保証金や敷金などの差入保証金を支払ったときの仕訳を見ていきましょう。

差入保証金を支払ったときの仕訳

【取引例】
小早川は、新規に出店するためにビルの1階部分を1か月当たり¥180,000 にて賃借する契約を結びました。
契約にあたり、敷金(家賃の2か月分である360,000円)を、小切手を振り出して支払いました。

このとき、支払った小早川は以下の通り仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
差入保証金 360,000 当座預金 360,000

支払った敷金(差入保証金)は退去時に返還してもらえるので、あとで現金を受け取る権利(資産)が発生したことになります。

そのため資産が増加したと考え、借方に差入保証金360,000円を記入します。

またそれと引き換えに小切手を振り出したので、資産の減少として貸方に当座預金360,000円を記入します。
(小切手の仕訳については「第08回 簿記における預金の取り扱い」をご参照ください)

差入保証金が返還されたときの仕訳

【取引例】
店舗の退去時に敷金360,000円が返還され、小早川の普通預金口座に入金されました。

このとき、敷金を返してもらった小早川は以下の通り仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
普通預金 360,000 差入保証金 360,000

敷金360,000円は小早川の普通預金口座に振り込まれたため、資産の増加として借方に普通預金360,000円を記入します。

また現金を受け取ったことで、あとで現金を受け取る権利(資産)が消滅したことになるので、貸方に差入保証金360,000円を記入します。

まとめ

  • 差入保証金を支払ったときの仕訳
    借方 金額 貸方 金額
    差入保証金 360,000 当座預金 360,000
  • 差入保証金が返還されたときの仕訳
    借方 金額 貸方 金額
    普通預金 360,000 差入保証金 360,000
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